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本公演を終えて


月曜日の朝まで公演の打ち上げで呑んだ後、3時間ほど仮眠し、大道具等の後片付けに行って参りました。


その後、狂ったかのようにDVDを大量購入し、独り家に引きこもり、映画観てました。


買ったDVDの中に 『 笑の大学 』 という三谷幸喜の作品があり、昨日それを観たんです。

気になったのが小松政夫が演じる劇団の座長。
『 座布団回し 』 という芸と 『 猿また失敬! 』 という座長のお約束ギャグを劇中で披露するんですが、観客はそれを観て引いてしまっているというシーンがあった。
何故引いてしまっているかというと、別に面白くもないネタなのに、座長だけがその二つのネタを気に入っていて、自己満足の為に毎回無理矢理その芸や台詞を披露しているからだ。



この映画、時間の都合で劇場で観る事が出来なかった。
観るのを凄く楽しみにしていて即買いしたオイラだが、実際観始めてこの小松政夫のシーンで一気に自分の感情が落ちていった。

作品自体は三谷ワールド満載で凄く楽しめると思う。
けれどそうじゃなくて、凹んだ理由は、この小松政夫演じる座長がオイラとかぶって見えたからである。
自分のやりたいようにやっている部分はまさにオイラだなと。。



今回演出家や脚本家から全くと言って良いほどダメ出しが無かった。
それが凄く不安だったが、ダメ出しが無い分オイラはどんどん過剰にやりたいようにやり始めた。
いや、オイラだけではない。
他の役者もやりたいようにやり始めた。


役者の暴走である。


オイラ宛のメールに

『沖森さん扮するツルタの最初の登場場面で「けして、ゲストではありません」の台詞はいただけません。』

『シリアスなシーンでの乳を強調するレオタード姿の那須さんは邪魔だった』

という感想が寄せられた。

実はこの二つ、演出家が指定したものではないんです。
役者本人が考えたことなんです。

「沖森君の台詞は本来『名乗るほどのもんじゃありません』だったのに対し、沖森君が『スペシャルゲスト登場と間違えないでね!』という意味を面白おかしく言おうとして「けして、ゲストではありません」という台詞に言い換えたんです。

那須ちゃんのレオタードは那須本人も迷ってました。オイラもあの乳の出加減はどうかと思ってました。


でもオイラ思うんです。


結局レオタードをOKしたのは演出家だし、沖森君のアドリブ台詞だって毎回劇場で観ていた演出家は気付くと思うんです。
だから個人的にはそれぞれの役者には責任がないと思うんですよ。
役者って基本的にでしゃばりで何でもやりたがりだから、そういう役者が提案してくる事を客観的に観て判断して操作する仕事って演出家の仕事だと思うんです。


オイラは基本的に演出家と脚本家の意図や考えを尊重して芝居作りをします。
勿論、こうしたらどうかなって提案したりはしますけど、却下されたら素直に止めます。
逆に園長を演じた手呂内さんの芝居作りはオイラとは正反対です。
自分の台詞を自分が言いやすいように書き換えてしまいます。
台詞を書き換えるというより、アノ人、台詞の意味までも書き換えてしまうんです。

手呂内さんの場合はその勝手に書き換える方法』が成功している。
アンケート等にも『結果』となって返ってきている。
だったらオイラも自分の言いやすいように、脚本家が本来考えて書いた物を変えてまでも自分の言いやすいように台詞を書き換えるべきだったのだろうか?

しかしオイラにはそれが出来ない。
なぜなら脚本家にもプライドというのがあって、脚本家が本人のセンスで考えて書いた台詞を役者によって勝手に書き換えられてしまうなんて許せないんじゃないかと思うからです。

普通に自分の描いた世界を他人に書き加えられるのって嫌じゃないですか?

イラストレーターの方だったら、自分の描いた絵に「こうした方が良いよ」って誰かが勝手に書き加えてそれが展示されてたら嫌じゃないですか?

自分がこだわりを持って作ったモノを勝手にいじられるのは職人として許せないですよね、普通。
もし、討論もせずに安易に許してしまうならプライドがないのかと問いたい。



個人的な考えでは与えられた台詞のみで演出家のイメージするものを作りたい。
オイラは書き換えることによってそれが逃げにならないかと思っている。
だから限られた台詞の中で無理矢理表現しようとしてしまっているから、観客側には逆に「ナニがしたいの?」と混乱させてしまう結果になってしまった。


一体何が正しくて何がいけないのか、それが疑問となり、そう考えてると、みるみるうちに凹んでいった。


でもハッキリいえる事は、稽古中、もっと客観的に観るべく人にオイラをコントロールして欲しかった。
いや、コントロールして欲しかったのはオイラだけではないはずだ。

【2005.06.07 Tuesday 17:12】 筆者 : yamadatoichi | HOTROAD | comments(10) | trackbacks(0)
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